From His Field Note : グリーンキーパーの野帳から

一季出版(株)発行 月刊ゴルフマネジメント誌連載中の –グリーンキーパー の野帳– のスピンオフと申しましょうか 補助線と称してあれこれと...

【 第137回の補助線 二本目 】 僕達の勉強会と いろんな事情 2018 ( ...その2 )

2018年 3月号 第137回 僕達の時事問題と恋愛事情 2018. より...

 ―――― やれやれ、イケガミさんは夕べも数字視聴率を稼いだようですが…と申しますか、悪のりも、リベラルアーツ基礎的教養を試されるご時世かいな ...

 


 

 ...それにしても、今日は少しは暖かくなるって予報だったのに。全然暖かくないですよねぇ」
 まぁそれでも、一時いっときよりは まぁだまし、、くち、、でないのかねぇ、
「キーパーは良いですよ、ツンデレから年増までよりどりみどりなんだもん。寒さなんか屁でもないでしょ ...むしろ寒い方が『もっとこっちにお寄りよ』なんて ...ニクイヨこの、sibakuro大将 ...あっ、塾長でしたっけ?」

◤ おぉ~ぃ 大概にしねぇとぉ

 ―――― 確かにタブ君の言う通り。予報のように暖かなお日和とはまいりませんが、それでもまずます、、、、の陽気の、二月も四回目の土曜日であります。 ...って、あれ? 今日は土曜日なのに?

「キーパー、お話中にお邪魔します。チーフからのお試し お持ちしましたから、業者さんとご一緒にどうぞ。お客様には ジンジャーエールをお持ちしました ...キーパーには ハイボール特濃ぉ、今日はコレでお仕舞いですよぉ~」
「あれ?」
「え? ...どぉかなさいました? ...それともビールか、キーパーと同じ特濃ハイボールになさいますか?」
「ぃ、いえいえ... 済みません。ご馳走になります。シェフに、ありがとうございますアァ~ンドいただきますって お伝え下さい」
「どちらも地元の、駅裏の商店街のお店の自慢の商品を使った試作品です。ごゆっくりどうぞ」
「あ ざぁ~す …あっ、ぁひ ...あひひぃ、でも、美味ンまぁ~」
 ―――― にっこり笑って背を向けるちぃままを見送って、早速 新ジャガのピザを頬張る 資材屋のタブ君でありますがぁ
 君 さぁ、今日は土曜でお休みでないのかえ?
「いや、今日はプライベートですから。商売抜きです」
 なんだ。春からの資材の見積もりとか、五番の工事グリーン新設やらの養生の資材の売り込みで休日出勤 とかじゃぁないのかゃ、
「う~ん、それをしたいのも山々なんですけどねぇ。最近会社がそうぉいうのウルサクってぇ」
 ―――― だから今日はネクタイもしないでラフにしてるのね
「でもねぇ、残業時間がどうとか休日出勤がこうとか言ってたって、売り上げが上がンなきゃぁ、呼び出されてお小言の百万陀羅なんですけどねぇ。ダブスタですよ、ダ ブ ス タ。まぁ、パレスチナの誕生に関わる サイクスピコ協定?イギリスの三枚舌外交...? だめだ。中東問題なんか譬えに出すンじゃぁなかった ...あれ、歴史にしても背景にしても、本当にわかりにくいですよねぇ。イケガミさんの解説聞いたときには解ったような気になっちゃうんですけどねぇ...」

 


正・続 まんが パレスチナ問題 まんが パレスチナ問題 (講談社現代新書)

 

 ..とまれ .試作品とはいえ、うちのチーフのピザをロハで食べられれば、ここまで来た甲斐ってものもあるってもんだよな、
「いや、なんかそんな風に云われるとぉ... なぁんか、商売っ気出てきちゃうなぁ」
 ―――― いや、そのままピザでも ガーリックトーストでも頬張っていておくれ

「でも キーパー。キーパーって、いつ来てもコースかハウスのどこかにいますよねぇ」
 そぉ言われれば 確かにそぉだねぇ、
「あれ『生活感の無い男』って、女好きしそうですけど。やっぱりキーパー、そのあたりをウリにしているんですか?

◤ 君も言うようになったねぇ

 ...たく、下ネタの小父さんの薫陶宜しき、甚だしきにも程があるな ...この小下ネタ君め、
「過去の過ちはお詫びしますから それ、言いふらさないで下さいよ....」
 知れたら身の破滅かゃ?
「洒落になんないっす ...てか マヂでキーパー、休んでます?会社」
 うーん、そぉ云えばねぇ...
「今年に入って最後に休んだのは?」
 ん? あぁ・・・・・・ぁ 記憶にございません、
「ダイジョウブですか?少しお酒も控えたらどうです?土曜日曜に限らず、朝昼にアフターの時間は必ずレストランでお客さんと呑んで話をしているとかって聞いてますけど、バブルの頃の支配人だって そうそうはいませんでしたでしょ?」
 かつての、そう云う支配人を知らないわけじゃぁないけどさぁ。、随分と話に尾ひれがついているなぁ。あたしゃ竹麦魚ほうぼうかいな...
「でも、本当?マヂ 一日も休んでません?」
 まぁ、まるまる一日休んだ日は無い ...って云った方が正鵠かな。でもさぁ、昭和のキーパーなんて、一年日がさら 夜討ち朝駆け。年の休みが五日か六日。みんなそんなもんだったしねぇ。あたしゃぁ いまだに、そっちのかた、、、、、、で仕事してぇるだけさね。別に週休二日だろうが 土日旗日に休もうが、余所様のことをとやこうや、、、、、と申すつもりも無いしねぇ
「働き方改革とか、最近話題じゃぁないですか」
 どんどんと 議論をすれば良いんじゃね。洗い残した重箱の隅とか ひたすらアベニクシでなければね ...ってぇか、あたしゃ ここに来てからさぁ。あんまし仕事をしてるって感覚が無くってね。なんか 家業に精出してるような愉しみ ...家業って云ってもさ。生業とか商いで無くて、武芸や学芸の方の家業だけどさ、
「キーパーにだって『今日は朝だけで 後はお休み』って日があるんですよ」
 ―――― ちぃままが空いたお皿を下げにきてくれましたがぁ
「そぉ云う日は それこそ一日中呑んだくれてません?」
「うふふ、だからこそ キーパーにはホールにいてもらわないと ...お召し上がりの後は コーヒーでよろしいですか?駅裏の商店街のコーヒー豆屋さんお奨めのブレンドをお持ちしますね」
 ―――― やれやれ

 

雪解け進む午後の日...

―――― 午後になったら雪も大分に解けてまいりまして...<br />『良いねぇ、まるで水墨画』『てか、もう少しムラなく撒けないの?融雪剤...』

 

 ...てか、わざわざ休みの日に来るなんて、今日はどんな風の吹きまわしだぇ?
「あれ?キーパーのことだから もぉお見通しかと思ってました」
 ...? やっぱりあの件?
「そぉなんですよ。下ネタさんが『オレが昼時に行っても“シェフのお試し”を出して貰えなかった。シェフのお試しは sibakuroさんの兄弟弟子とか sibakuro塾だけの特権だったっけ?お前ちょっと行って偵察して来いよ』って、そりゃぁしつこく言われちゃいましてね。本当は タブ君も一緒の予定だったんですけど、アイツはアイツで あっちゃんさんから呼び出し受けちゃいまして...」
 ―――― なんだ。あたしゃぁ また、あっちゃんあっちのコースのキーパーさんから こないだ、、、、の勉強会の様子を『探ってこい』とでも言われたのかと思ってましたが...
「まったくさぁ。休みの日は溜まった洗濯物とか 部屋の掃除とか、買い出しなんかで忙しいんですからねぇ」
 彼女とデートとかは?
「…ありませんてば」
 ―――― しまった、此奴は先に手酷い失恋をしたばっかりだった
「あぁ~あ ...おれ なにやってんスカねぇ、こんなお天気の土曜日に 下ネタさんの使いっぱだなんて…」
「お待たせしました。お奨めブレンドです。それからこちらは 和菓子屋さんが作ったウィスキーボンボンです。食べ過ぎると危ないですから お気をつけて。ブレンドと ボンボンもお宅でお楽しみ戴けるように 少しですがお持ち帰りで仕度いたしましたので どうぞ」
「スイマセンいろいろとお気を使ってもらっちゃって ...でも『持ち帰っても独り』なんだよなぁ・・・・・・
 ―――― 後半の独り言は ちぃままの耳には届きませんでしたがぁ。どうやらタブ君。失恋の後遺症は大分に重篤なようであります...
「キーパー、でも誰にも言わないで下さいよ」
 はいはい、もち、、ろん、、だよ、
「本当ですよ。コレで下ネタさんの使いっぱやってるなんて言いふらされたら 再起不能ですよぉ」
 ―――― あれ?そっちなの?
「って、キーパーのコーヒーから ウィスキーだかブランデーの臭いがするんですけど...」
 ―――― こやつ 思っていたより 余程にタフになってぇるじゃぁないかぇ

 


A Golf Courase Maintenance Fable
Another Time Another Course
...From His Field Note 2018_02_24 / It's been so cold lately ...can't wait for spring!

そを人は 虚実の皮肉嘘と真の綱渡りと云ふさうな...